どーも、トモトモです!今回取り上げる作品はこちら!
〝破壊神マグちゃん”(作:上木敬)
英訳名〝Magu-chan -The God of Destruction-“ です!
週刊少年ジャンプにて好評連載中!
封印により弱体化してしまった破壊神・マグ・メヌエクと、のどかな田舎町の少女・宮薙流々との交流を描いたハートフルコメディ漫画です!
破壊神と少女の可愛らしい日常から学んでいく表現はこちら!
Shall
はい、”Shall”はマグちゃんに限らず英訳漫画にめっちゃくっちゃ出てきます。この表現を覚えていれば「漫画で英語を勉強したい!」というみなさまのお役に確実に役立つことでしょう。
「shallってどう使うんや……」と僕はずっと悩んでいたのですが、英訳版マグちゃんを読んでやっと使い方を理解できました。
その感動をみなさまと分かち合えればと思います。
Shallの意味
Shallと聞いたら、みなさんの中ではShall we dance?なんて表現が真っ先に浮かぶと思います。
ちょっと前まで僕もそうでした。
まず、Shallの意味について見ていきましょう。
うーん、正直意味はわかるけど、使い方がわからん。(shouldの過去形って初めて知ったぞ僕)
こういうときは例文を見ていきましょう。
うん、ますますわからん。なにがって?
Shallを使う意味は?
「~しようか」はLet’Sが、「~しますか?」はWillでいいですよね。ここが僕のお悩みポイントです。
あくまで僕の傾向ですが、僕は英単語は「使えないと覚えられない」タイプです。(必ずとは限りませんが)
特に僕はASD(自閉症スペクトラム)傾向を持ち、こだわりに偏りがある。
覚えた表現を変えたくないんです。見慣れた/使い慣れたWillやLet’sを、わざわざ使い慣れてないShallに置き換えるのが超不安なんです。例えShallが同じ意味だったとしても。
なので、Let’sやWillで代用できると思っている限り本当の意味で理解できません。
つまり、「使いたい!」って思うぐらいじゃないと習得したと言い切れないワケです。
そんな僕に「Shall使いてえ」と思わせてくれたのがマグちゃんです。
では次の項目では「破壊神マグちゃん」という作品について簡潔に紹介していきます。
『破壊神マグちゃん』という作品
破壊神マグちゃんは週刊少年ジャンプで2020年より連載中の作品です。
ジャンプでは珍しく少女が主人公。
主人公が橙色の髪の少女、異形との交流、主人公に片思いしている幼馴染の少年の存在などは、同じくジャンプで連載されていた名作、約束のネバーランドを彷彿とさせますね。……僕だけかな?(笑)
マグちゃんは今でこそ、画像のようにピンク色のラブリーな外見をしていますが、かつては禍々しい姿で、混沌教団という怪しげな団体に召喚され、その力を以て人間を支配したというえげつない邪神です。
そのため、普段の言動も高圧的。作中で流々ちゃんからも「なんでそんな偉そうなの?」なんて突っ込まれてます。
しかし、こんなラブリーな外見だとぜんぜんイライラしません。
もとは崇められていた存在なので周りにも自分を敬うように求めますが、かまってもらいたい子どもにしか見えずかわいい。
「供物を捧げよ」なんて偉そうなセリフも読者目線だと「ごはんちょうだい」に変換されます。
このとき、上目遣い、且つピンと上がる触覚(?)がウサ耳のようでいて、超かわいい。
しかも崇めてもらうために本を読んで勉強したり、寝坊しそうな流々ちゃんをペシペシとたたき起こそうとするなど、とても健気かわいい。
と、このようにマグちゃんは超ラブリーなのです。
マグちゃん第一話からShallを学ぼう!①
では、本題。
先ほど解説した通りマグちゃんは偉そうなしゃべり方が特徴です。
「~するがよい」とか「~してやろう」といった台詞がたくさんあります。
この喋り方、英訳版だとShallで表現されているんです。
では、第一話の流れの説明と共に、Shallが使われたセリフをピックアップしていきます。
600年間の封印が解けたところを流々ちゃんに拾われたマグちゃん。
「我は邪神じゃ!供物を捧げよ!」という申し出に、流々ちゃんが与えたのは納豆。
「生きた牛とかヤギは?」と言うリクエストも「ねーよ」と一蹴されます。
ですがマグちゃんはなんだかんだ納豆を気に入った様子。食レポは不味そうだけど。
納豆を気に入ったマグちゃんのセリフが以下。
Lowly human, you shall bring me this natto every night as an offerings.
→下等生物(ニンゲン)よ。納豆なる供物を毎夜、我に捧げるがよい
bring:持ってくる offerings:贈り物、献金、奉納物、等
“You shall bring”で「持ってくるがよい」と言っていますね。とても偉そうでGood!!
もしこれがYou will bringだったら「あなたは持ってきますね」というニュアンスとなり、これはこれで傲慢だけどwill bringだとマグちゃんのキャラの再限度としてはちょっと弱いですね。
次。
「毎晩持って来い」という申し出に「ウチにはペット飼ってる余裕ないの」と断られるマグちゃん。
この流々という少女は幼いころに父を亡くし、母は仕事で海外に行っており、中学二年生でありながら非常に慎ましく一人暮らしをしているのです。納豆が主食なのも生活費のためですね。
流々に敬意を払ってもらうべく、流々の願いを叶え、自分の力を誇示することで敬ってもらおうと言ったセリフ。(敬ってもらうに足りる存在であることを示そうという器の大きい発想ですね)
I shall grant you whatever you wish.
→貴様の願いをなんでも叶えてやろう
grant:承諾する、叶える whatever:(~するものは)なんでも
”I shall grant”で「(我が)叶えてやろう」
さきほどは「(お前が)~するがよい」という命令系だったのと対照的に、「(私が)~してやろう」と自らが行動する側になってもshallのままですね。
もしこれがLet’s grantだったら「流々ちゃん。俺と一緒に願いを叶えようぜ!」みたいなニュアンス、つまり動作の主体に流々ちゃんを巻き込んじゃいますね。
なんでも願いが叶うという部分に目を輝かせる流々ちゃんでしたが、、、
What ever it is you desire….I shall destroy it for you.
→貴様の望むものをなんでも破壊してくれよう
desire:欲求する、強く望む
I shall destroy it for you→「(お前のために)破壊してやろう」
マグちゃんは破壊神なので破壊するしか能がありませんでした。
流々ちゃんは「破壊したいものなんかないよ」とマグちゃんの申し出を却下。
かつては破壊神として、幾度となく破壊を願われてきたマグちゃんはMy power is worthless…(我が力は不要か……)と落ち込むのでした。しゅんとするマグちゃんがかわいい。
見かねた流々ちゃんは「じゃあ家のこと手伝ってよ」とマグちゃんにお願いし学校へ行くことにします。マグちゃんは「家事程度の願いで崇敬を得られるならば」と承諾。マグちゃんの奇想天外な言動の数々には鋭く突っ込んでいた流々ちゃんでしたが、母と離れて一人暮らしをしているためか、「行ってきますって言ったの久しぶりだな」と嬉しそうなのでした。
マグちゃん第一話からShallを学ぼう!②
第一話終盤。流々ちゃんの住む町に台風がやってきます。
マグちゃんは、洗濯物を取り込もうとして吹き飛ばされてしまいます。休校の連絡を受け帰宅した流々はマグちゃんがいないことに気付くと、木々も吹き飛ぶような風雨の中、マグちゃんを探して港へ。
すんでのところでマグちゃんの手をとることに成功します。
洗濯物を守ることが流々の願いではなかったのか。自らの願いを放棄し危険を顧みず飛び出してきた少女にマグちゃんは問います。
友だちの方が大事だよ!と返す流々。
自らを友と呼ぶ流々に、マグちゃんは上位存在の自分と下等生物の人間が相容れるわけはないと流々の主張を一蹴します。しかし、流々は叫びます。
この期におよんで強がるなよ!!!
長い間、封印されて体が弱って、目を覚ましたら皆いなくなってたんでしょ!
ひとりぼっちがつらいのは、あたしにだって分かるよ!!
If you need help, then rely on me!Otherwise, you’re making me lonely!
→困ってるなら頼ってよ!さみしいじゃないか!!
rely:頼る otherwise:さもなければ
すみません、ここはshall関係ないけどウルッときたセリフなので抜粋しました。
とはいえ、このままだと台風のせいで流々たちどころか町すら危ない状況。
ここで流々はマグちゃんに尋ねます。
「元気が戻ったらどんなモノでも壊せるの?」と。マグちゃんは答えます。
In my whole form…I shall wipe anything from the Earth for you.
→完全体の我ならばいかなるモノも消して見せよう
I shall wipe:消し飛ばしてみせよう
willでも、let’sでもない。Shallだから活きる場面です!!
この状況でも、自分なら引っくり返せる。そんな頼もしさに溢れたShallの使い方!!!!
流々は納豆を3パック分マグちゃんに与えると、マグちゃんは力の一部を取り戻し、
目から破滅の眼光と称したレーザービームを放ち、台風の雲を消滅させました。
晴れ晴れと広がる青空を見て、流々は笑顔を浮かべるのでした。
まとめ
はい、いかがでしたでしょうか!長く語りすぎた!!(笑)
でもマグちゃん第1話については内容の半分くらいしか言及していません(台風晴らした後にオチもちゃんとあります)。
笑ってほっこりできて、ときどき泣ける素敵なハートフルコメディ漫画です。
この記事で興味を持っていただけましたらぜひぜひ……
というのも狙いでしたが本題を忘れちゃいけませんね!(笑)
Shallの使い方、いかがでしたでしょうか!
誤解無きように言うと、Shallを使う=偉そうに伝わるわけではないです!!(笑)
Let’sやWillとニュアンスは似ているし、Let’sやWillの方が丁寧だし使い勝手がいいのはたしかでしょう。だから学校でもそんなに触れないんだと思います。
でもShallを使った表現には、より感情がこもります。きっとShallを使って会話できる相手がいたら、きっとその人とあなたはすごく仲良しなんだと、僕は思います。
今回取り上げたのは第1話ですが、マグちゃんはあらゆる話を通してShallを使いまくってるので、Shallの使い方の勉強も兼ねて、ぜひお手に取ってみてくださいね!!それでは
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