どーも、トモトモです!
今回もウルトラマンデッカーで英語を学んでいきましょう!!
デッカーストロングタイプが初登場した第三話
出動!GUTS-SELECT(Move Out, GUTS-SELECT) からです
パムパム ハネジロー
まず、本編の流れをザッと解説します。
デッカー第三話ではGUTS-SELECTの一員であるAIユニット:HANE2に焦点が当てられます。
劇中で彼(?)の出自が判明し、カナタとはある秘密を共有することになります。
HANE2はウルトラマンダイナに登場したハネジローがモデルになっていますが、可愛らしく「パム~」と鳴くマスコットだったあちらと対照的に、透明感のある男性ボイスなのがまたいい味出してます。
そして三話のラスト。「オレと話すときは敬語禁止ね!」とカナタに言われ、「了解しました」と承諾するや否や「お前、操縦荒くね?」と急に砕けすぎた口調になり、隊員たち(及び視聴者)を笑わせてくれました。
口調の翻訳は難しい 日本語と英語の違い
さて、たった一話で激変したHANE2の口調。いったいどう英訳されているでしょう。
というのも、英語と日本語はそもそも文化的に異なる部分があり口調の翻訳は難易度が高いんです
例えば語尾
日本語は「~です/ます」や「~だよ/でしょ」を相手との関係性で使い分けています。ここに「~や」「~どす」等の方言も入れたらどえらい数になります。
しかし、英語は語尾を変えることで言葉の強弱やニュアンスを変えることはありません(そんな側面があったら全力でごめんなさい)。
別作品になりますがONE PIECEでは「~だガネ」と話すMr.3や「~ダッチャブル」と言うイワンコフも、英訳では普通の喋り方になっているのです。
(例:ONE PIECE 56巻 「このままではマズイガネ~!!!!」→「This is really bad!!」)
ウルトラマンデッカーのHANE2の場合はONE PIECEのような奇抜な語尾こそないもののですます口調→砕けた口調を英語表現するのは難しいと言えます。
次に人の呼び方
日本語だったら「あなた」「お前」「キミ」を相手との関係性で使い分けるのに対し、英語は基本的に*「You」一つ。今回のHANE2は「お前」と呼ぶことで砕けた口調になりましたが、英語では「あなた」と呼ぼうが「お前」と呼ぼうが”You”なんです。さあ、困った。
*余談:目上の相手やお客さんに対して「Sir」と呼ぶこともありますが、Sirは主語や目的語にしない単語です("Sir is"とか"I met sir"とか言わない)。だからメールとかだと「Dear, sir. You are...」みたいな感じになります。
タイプチェンジ! 英語で敬語→砕けた口調
ここまで説明すると「英語には丁寧な表現もラフな表現もない」というイメージを抱かれると思います。しかし、そんなことはあーりません! ありまケンドロス!!
確かに英語では、相手によって語尾や二人称が変わることは(基本的には)ありません。
しかし、敬語っぽい単語はなくとも、敬語っぽい表現はあるんです!!
少し順番が前後しますが、ウルトラマンデッカー本編が終わった後のミニコーナーから見ていきます。
デッカーでは次回予告の前に カナタのウルトラディメンジョンナビ というコーナーが設けられており、主人公:カナタとHANE2が作中に登場した怪獣やウルトラの力を紹介しています。
コーナーの最後にはカナタとHANE2が「またねー!」と挨拶します。
HANE2が敬語だった第二話と、カナタにラフになり始めた第三話でセリフが異なります。
第二話
カナタ「次回もー……よろしくー!」 → See you next time!
HANE2「(よろしく)お願いします」 → I look forward to it.
第三話
カナタ「次回もー……よろしくー!」 → See you next time!
HANE2「またね!」 → See you!
はい!というわけで第二話のHANE2が言っていた“I look forward to it.”ですが、lookにもforwardにも「よろしく」意味はありません。
look forward to ~ で ~を楽しみにしています という意味の表現になります。
こちらの表現、簡単に言うとビジネス版See youなんです。ビジネスメールの締めの挨拶によく使われます。僕自身、英語でメールを作成するときによく使いました!!
ONE PIECEの世界人気投票(2021年に実施された。世界中の人に投票権があった人気投票)でも、「最終結果を楽しみにしていてください!!」と締めの挨拶に使われてもいました(以下画像の最後の行を参照)
HANE2が言った、See you と Look forward toは見た目は全然違うけど意味は同じなんです。
相手にさん付けしない英語ですが、ちゃんと丁寧な言葉遣いは存在するのです。
マジ を英語表現すると
さて!本編でHANE2が初めて砕けた口調を披露した際のセリフ英訳が以下になります!
カナタ、お前さぁ!操縦荒くね!?
→ Kanata! Seriously, man, your piloting’s too rough!
直訳すると「カナタ、マジお前、操縦荒すぎだっつーの!」ってニュアンスです。
日本人のみなさま(特にアニメ/漫画好きの方は)はシリアスって聞くと深刻な印象を抱くと思います。
僕も「これはシリアスな場面だ……」とか日常でも使っちゃうことがあります。
が、Seriousは英語だと「マジ」みたいな砕けた感じの意味として使われることがあるのです
以下は私が大好きな『僕のヒーローアカデミア』14巻より抜粋
“Seriously serious”って訳が笑える
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか!?
ウルトラマンデッカー第三話を参照し、英語を用いた丁寧語/ラフ口調 の事例を見ることができました!
HANE2くんのキャラ変は面白かったし、キャラ変があったから、二つの口調を知るきっかけになりました!! ウルトラマンデッカー、最高!!
また次回の記事でお会いしましょう!!
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